楢崎智亜、藤井快らトップクライマーとチーム戦!/FIVE TEN CUP 2017
5月27日、都内のB-PUMP 荻窪店に200名近くのクライマーが集結し、FIVE TEN CUP 2017が開催された。ファイブテンは日本でも絶大な人気を誇るアメリカのアウトドアブランドで、展開しているクライミングシューズは数多くのクライマーたちから支持を得ている。ファイブテンが主催する本大会には、シューズを愛用するトップクライマーたちも全国から駆け付ける。今回参加したのは(写真左下から)尾上彩、緒方良行、楢崎智亜、杉田雅俊(同左上から)萩原亜咲、田嶋あいか、小林由佳、一宮大介、中上太斗、村井隆一、濱田健介、藤井快の計12名(右下の堀創はチーフセッターとして参加)。
大会の特徴は、昨年から導入されたチーム戦。ファイブテンクライマーをリーダーとしたカテゴリー混合のチームを組み、その合計ポイントで順位を決定する。まずは予選でチームの基礎ポイント(完登合計数)を算出し、その後に各カテゴリーの個人決勝、チームリーダーによるエキシビジョンが行われ、各順位ごとのポイントが所属チームに加算される仕組みだ。
予選では各エリアでガンバ!の声が鳴り響き、ラストトライで完登したクライマーに対してはチームの垣根を越えて称え合うなど、ジム全体を熱気が包みこんだ。キッズA(小学生1-3年)、キッズB(小学生4-6年)、ビギナー(8-5級)、ミドル(4-3級)、マスター(2級-1級)、エキスパート(初段以上)の各カテゴリー上位3名による個人決勝では、それぞれ1課題が用意され最高高度(手数)とアテンプト数で順位を決定。中でも会場を沸かせたのはマスターカテゴリーに出場した青柳未愛。先日行われたボルダリングユース日本選手権鳥取大会でも伊藤ふたば、森秋彩らと完登数で並ぶ健闘を見せていた13歳は、一回り以上年の離れた男性2人に囲まれながらも見事な完登で優勝を果たした。
大会のラストを飾ったのが、トップクライマーが直接対決する3課題サドンデス形式のエキシビジョンマッチ。コンペの第一線からは退いている杉田や、一宮、村井といった岩場を中心に活躍するクライマーたちが見せる貴重なコンペでの登りに会場がヒートアップしていくなか、勝ち抜いたのは男子が藤井快、女子が田嶋あいか。そして最終的に優勝を果たしたのは濱田率いるBチーム。「チームのみなさんの頑張りに引っ張られ、僕もエキシビジョンでいつも以上の登りができました」と濱田が語ったように、仲間の存在が自分を高めてくれることを改めて実感した今大会だった。
予選はセッション形式で開催
楢崎智亜はW杯八王子大会の負傷が癒えず、エキシビジョンマッチには未参加だった
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取材・文・写真 編集部