注目の13歳 森秋彩らが優勝/日本ユース選手権リード競技大会2017
4月15・16日、千葉県印西市の松山下公園総合体育館でスポーツクライミング日本ユース選手権リード競技大会2017が行われた。前身の大会も含めると今年で21回目を数え、第1回大会の参加者が44名(内女性4名)だったのに対し、今大会は総定員数の220名がエントリー開始直後に埋まったという。
近年クライマーの低年齢化が著しいが、この数字はその傾向を如実に表しているといえる。また8月30日から行われる世界ユース選手権(オーストリア・インスブルック)に派遣するユース代表の選考大会も兼ねており、ユースCを除く各カテゴリーの優勝者は代表に内定する。
そんな状況の中でひと際注目を集めたのが1月のボルダリングジャパンカップで優勝した伊藤ふたば、3月の日本選手権リード競技大会で3位入賞の森秋彩(もり・あい)が揃って出場するカテゴリーの女子ユースB(2002年、2003年生まれ)。
2人の一騎打ちが予想されたが、伊藤は本来の調子が出ずに4位。圧巻の登りを見せたのは森だった。2ルートを登る予選をただ1人両完登で1位通過すると、決勝では年上のカテゴリーでも完登者が出なかったルートでただ一人、最終40手目までたどり着いた。
昨年ユースCで優勝している森は「去年よりライバルも増えてプレッシャーがありましたが、何も考えずにフレッシュにいきました」と振り返り、スピードも含む3種目で出場予定の世界ユース選手権に向けて「それまでにスピードで13秒を切っていたい。ボルダーとリードでは決勝に残りたいです」と話した。若干13歳の目には、既に世界が捉えられていた。
そのほか、男子ジュニアではボルダリング日本代表の原田海らを抑えて中上太斗が、女子ジュニアでは田嶋あいかが自身最後のユース選手権で5度目の優勝を果たした。