FEATURE 142
【TEAM au インタビュー】
伊藤ふたば 今年こそ結果を残したい
昨夏の国際大会を終え、スポーツクライミング界が新たなシーンへと突入した2022年、W杯シーズン開幕前の3月にTEAM auの各メンバーにインタビューを実施。今年4月に20歳の誕生日を迎える伊藤ふたばにはプロ転向と東京での1人暮らし、今シーズンに懸ける想いを聞いた。
※本記事では、CLIMBERS編集部が取材協力した「au × CLIMBING」公式サイトに掲載されるTEAM au各メンバーへのインタビュー<伊藤ふたば編>前半パートを公開します。
一定の手ごたえを得たBJCとLJC
まずは2022年の国内開幕戦となったボルダリングジャパンカップ(以下BJC)についてお聞きします。ボルダリング国内一を決める大会で6年連続表彰台となる3位でした。
「少しケガが続いていて、調整の仕方や登り方が変わってきている中で大会の感覚を取り戻したり、今シーズンのW杯に向けて改善点を見つけたりする大会にできたらと思っていました。『優勝したい』と大きく気合いを入れていたわけではありませんが、もちろん結果は残したいと思っていて、続いていた表彰台を今回も逃したくないというプレッシャーもありました」
3位となったことで、最低限の目標はクリアしたと見てよろしいでしょうか?
「満足しているわけではないですが、一定の手ごたえはありました。詰めの甘かったところを突き詰めていけば、きっとW杯でもやれるんじゃないかという感覚がありましたね」
「登り方が変わった」ということですが、具体的には?
「ケガをしにくいようにいい姿勢(背筋を伸ばすなど)で登ることをすごく意識しています」
それは誰かにアドバイスをもらったり、他の選手の登りを参考にしたりしていますか?
「というよりは、自分自身で試行錯誤しながらという感じです」
ボルダリングにおける自身の長所と短所を挙げるとするならば?
「長所は全体的に得意、不得意の偏りがなく、バランスの良いところかなと思います。短所は強いフィジカル能力が求められる動きですかね。やったことのある動きはできるんですけど、初めての動きはやや苦手で、コーディネーション系がうまくいかないこともあります」
BJCの翌週にはリード国内一決定戦のリードジャパンカップ(以下LJC)が行われ、2年ぶりの決勝進出で6位。手ごたえのある結果だったのではないでしょうか?
「リードはここ数年伸び悩んでいて、自信をなくして迷走していた時期もありました。そこから自分に合った登り方を模索して、大会でも実力をしっかり出せるようになってきました。そういう意味でも成長を実感できた大会でした」
終盤になってもあまり疲労を感じさせず、持久力が向上した印象を受けました。
「昨年の10、11月頃、オーストリアのインスブルックにあるクライミング施設で、とても長い壁でトレーニングすることができました。(地元・岩手県の)盛岡にいた時は(リードの壁は屋外にあったため)寒さで冬にしっかり登り込みができなかったので、昨年のオフシーズンはそれができたことが大きかったと思いますね。W杯シーズンが始まると(大会や遠征が続くため)登り込むトレーニングはしづらくなるので、なるべく調子を下げないよう調整していきたいです」
プロ転身と上京。理想は「強くてかっこいい女性」
昨年春に高校を卒業され、プロクライマーとしての活動がスタートしました。
「自分の中では『プロになりたかったからなる』という特別な想いがあったわけではなくて、やりたい道を進んでいたら『自然とプロになった』という感覚でした。だから最初はプロに対して強い意識を持ちながらやっていたわけではなかったんです。でも思っていた以上にプレッシャーを感じる部分があって、大きな成績も残せていないし、今の状況を不安に思うこともありました。そういった経験を経て……
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上京後の生活や今シーズンの意気込みなどについて聞いたインタビューの続きは「au × CLIMBING」で!
CREDITS
インタビュー・文 編集部 /
写真 永峰拓也 /
撮影協力 B-PUMP荻窪店
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