FEATURE 141
【TEAM au インタビュー】
楢崎智亜 常に成長を続けたい
昨夏の国際大会を終え、スポーツクライミング界が新たなシーンへと突入した2022年、W杯シーズン開幕前の3月にTEAM auの各メンバーにインタビューを実施。日本代表のエースとして君臨する楢崎智亜にはボルダリングジャパンカップ初優勝、競技以外の活動などについて聞いた。
※本記事では、CLIMBERS編集部が取材協力した「au × CLIMBING」公式サイトに掲載されるTEAM au各メンバーへのインタビュー<楢崎智亜編>前半パートを公開します。
「ホッとした」BJC初優勝
2月に行われたボルダリングの国内一を決めるボルダリングジャパンカップ(以下BJC)での初優勝、おめでとうございました。振り返るとどのような大会でしたか?
「ありがとうございます。昨夏の国際大会で『勝つべきところで勝つ』という気持ちの作り方の面での弱さを感じました。勝てる実力はあっても勝てていなかった大会でまず勝ちたいと思っていたので、その第一歩として良かったと思います」
2016年にボルダリングのW杯シリーズ年間優勝と世界選手権優勝に初めて輝いてから、国内の頂点に立つまでおよそ6年。その道のりはいかがでしたか?
「BJCに出始めてから数えるともう10年近くになりますが、ずっと成長し続けられていると感じています。今回のBJCでは良かった点もありつつ、反省点のほうが多かった。戦っては自分自身でフィードバックするということを常に繰り返しています」
BJCでの良かった点、悪かった点を挙げるならば?
「決勝でのムーブの選び方や時間の使い方など、落ち着きという意味ではすごく良かったと思います。悪かった点としては、まだ自分の動きの癖をなくし切れていなかったですし、予選で集中し切れていなかった部分もありました。全ラウンドを通して戦う集中力も体力もあると自負しているので、初めから全力でいくべきだったと反省しています」
W杯など海外大会での優勝とBJCでの優勝。うれしさに違いはありますか?
「うれしさに違いがあるというか、ホッとしたという感じです。これまで3年連続2位で、しかもどれも勝てる可能性がある大会だったので、本当にホッとしましたね(笑)」
BJCの翌週に出場したリード国内一決定戦のリードジャパンカップでは予選の2課題でまさかのミスが続き、昨年の世界選手権ファイナリストが準決勝進出も叶わず敗退という形となってしまいました。
「あそこは自分の悪い部分が出たというか、以前のコンバインドジャパンカップ(以下CJC)でも同じミスをしていたらしくて」
予選2本目の課題でのミスはロープをクイックドロー(安全確保支点)に続けざまにかけようとした際に1回目が完全にかかり切らず、そのまま次のクイックドローにかけてしまうというものでした。
「CJCの時は、そのミスがあっても決勝に進めていたこともあって忘れてしまっていたので、どんな時でもミスしたことは常に頭に入れて反省しないといけないと思い知らされました。トレーニングをかなり積んでいましたし、コーチや応援してくれている人たちにも悪いなと思ったので、ああいうミスが二度と起こらないようにしたいです」
楢崎選手のことをあまり知らないという方に向けて、あらためてご自身の長所と短所を説明してください。まずはボルダリングからお願いします。
「長所は『ダイナミックさ』と『勝負どころで攻めるスタイル』です。短所は……なくなってきました(笑)」
毎年苦手を埋めていくことに取り組まれていますよね。
「そうですね。今年のW杯は良い感じになるんじゃないかなと思っているんですけど……。短所は慢心しやすいことですかね。『うまくいった』となると……
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野口啓代との結婚、YouTubeの動画編集……。オフの姿についても話を聞いたインタビューの続きは「au × CLIMBING」で!
CREDITS
インタビュー・文 編集部 /
写真 永峰拓也 /
撮影協力 B-PUMP荻窪店
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