男子表彰台=(左から)藤井快、楢崎智亜、緒方良行

楢崎智亜、五輪前最後の国内戦を優勝で締めくくる【コンバインドジャパンカップ2021 男子決勝】

 スポーツクライミングのボルダリング、リードの2種目複合で争われる第4回コンバインドジャパンカップ男子決勝が19日午後、岩手県営運動公園スポーツクライミング競技場(盛岡市)で行われ、2種目とも1位を獲得した東京五輪代表の楢崎智亜が2位藤井快を僅差で抑え2大会ぶり3度目の優勝を決めた。

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 男子決勝には、昨日の予選を勝ち抜いた高田知尭、井上祐二、天笠颯太、楢崎、藤井、川又玲瑛、緒方良行、小西桂が進出。第1種目ボルダリングは6名による完登ラッシュで幕を開けたが、緩傾斜の第2課題で極小ホールドの足場が選手たちを苦しめる。

第1課題を完登する藤井快。

 しかし4番手の藤井がその“粒”に乗り切って4トライ目に初完登を記録すると、直後の楢崎は一撃。この2人のみが連続完登となり3位以下を大きく引き離す。ゴール下で剥がされてしまう第3課題は緒方が完登したが、上位に変動はなし。完登・ゾーン獲得に要したアテンプト数の差で100ポイントの楢崎が99.73ポイントの藤井を僅かに上回り首位で折り返した。

第2課題の“粒”を攻略しにかかる楢崎智亜。この課題を一撃したことで、藤井を完登に要したアテンプト数の差で上回ることに成功。この差が明暗を分けた。

 リードは、結果的に高度27+から33+の間に全員が収まる形となった。最も傾斜が強くなる終盤付近になると多くが体力の限界を向かえ、藤井は緒方と並ぶ33+でこの種目首位タイに位置。楢崎の競技を待った。その楢崎も同じ高度33+でフィニッシュ。この3人にステージポイント「100」が与えられたことで、楢崎と藤井のポイント差は埋まらず。楢崎が五輪前最後の国内戦を優勝で締めくくった。

3位には緒方良行が入り、表彰台は今年1月のボルダリングジャパンカップと同じ顔触れとなった。

<リザルト>

1位:楢崎 智亜(TEAM au)
 200.00pt(B 100.00pt/L 100.00pt)
2位:藤井 快(TEAM au)
 199.72pt(B 99.73pt/L 100.00pt)
3位:緒方 良行(ホリプロ)
 155.53pt(B 55.53pt/L 100.00pt)
4位:高田 知尭(鳥取県山岳・スポーツクライミング協会)
 154.79pt(B 55.39pt/L 99.40pt)
5位:天笠 颯太(日本大学)
 154.52pt(B 66.58pt/L 87.95pt)
6位:小西 桂(神奈川県山岳連盟)
 149.51pt(B 55.54pt/L 93.98pt)
7位:井上 祐二(無所属)
 146.35pt(B 55.39pt/L 90.96pt)
8位:川又 玲瑛(栃木県山岳・スポーツクライミング連盟)
 137.47pt(B 55.54pt/L 81.93pt)

※上段左から順位、氏名、所属
※下段左からステージポイント(SP)を合算した複合ポイント、各種目のSP(B=ボルダリング、L=リード)

「第4回コンバインドジャパンカップ」大会特設サイト
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CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

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