JMSCAがクライミングジムの営業再開に向けた感染予防指針を発表

 JMSCA(日本山岳・スポーツクライミング協会)のスポーツクライミング医科学委員会は27日、クライミングジムの営業再開に向けた新型コロナウイルス感染予防指針を発表した。

 現在、政府による緊急事態宣言の全面解除により、これまで営業を自粛していた多くのクライミングジムが活動再開への動きを取り始めている。JMSCAは、新型コロナウイルス感染拡大を予防するための「新しい生活様式」の定着や、業種ごとに策定される感染拡大予防ガイドライン等の実践が重要で、またスポーツ庁が各中央競技団体に対して特性に応じたガイドラインの作成を求めていることも踏まえ、今回の提言に至ったと説明。提言は営業再開を積極的に推奨するものではなく、医学的視点に基づいて感染リスクを低減させるための提案だとした。

 声明では、クライミングジムは内壁の大部分がクライミングウォールからなり、換気のための窓や扉が十分ではない施設が多く密閉空間になりがちであるとし、場合によっては人の密集、密接も起こりやすいとしたうえで、様々な対応策を提示。マスクの着用、手洗いやアルコール消毒の実施、可能な限り2メートル以上の対人距離を確保することなど、一般的にも推奨されている基本的な内容のほか、応援やグータッチを控えること、クライマー同士の密接を防ぐためにテープなどを用いて壁を区画化すること、隣接するラインが近くなりすぎないよう課題をセットすることなど、クライミングジムならではの指針も記された。

 また、不特定多数のクライマーが繰り返し触れるホールドにはウイルス付着の可能性があるとする一方で、乾燥した物体の表面でのウイルス生存は安定しないとの見解もあり、またホールドをその都度消毒することは現実的に難しいとして、ホールド消毒を積極的に支持する根拠はないと説明。各クライマーの手洗い、手指消毒の徹底が優先事項だと訴えた。

詳細は下記のリンクから
【クライミングジムの営業再開に向けた感染予防指針】 (スポーツクライミング医科学委員会からの提言)

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編集部

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