ジャパンカップ2連勝を決めた伊藤ふたば(中央)。2位には倉菜々子(左)、3位には野中生萌が入った。

伊藤ふたばが今季2冠目 スピードジャパンカップ2020【女子】

 22日、第2回スピードジャパンカップ(SJC)がモリパークアウトドアヴィレッジ(東京・昭島)で行われ、女子は伊藤ふたばが今月上旬のボルダリングに続くジャパンカップ2連勝を果たした。

 強風の影響で、およそ40分ほど開始が遅れた今年のSJC。女子予選は、試技2本目にこのラウンド唯一となる8秒台をマークした伊藤が首位で通過する。野中生萌や野口啓代も上位につけて決勝へ進出した。

 16名によるトーナメント戦の決勝は、上記の3人に加え、20歳以下の女子日本記録保持者、倉菜々子が順当に勝ち上がり、ベスト4に名を連ねた。

女子ベスト4には伊藤、野口、野中、倉が進出。

 そのセミファイナルでは、まず伊藤と野口が相まみえる。スタートでは野口が先行したが、持ちタイムで上回る伊藤が追い抜いてビッグファイナルへの切符を掴むことに成功。もう一つの山では、女子日本記録保持者の野中がスタート時の「トモアスキップ」の際に足を滑らせてしまい、倉に及ばず。まさかの敗退となった。

セミファイナル後、健闘を称え合う伊藤と野口。

野中(左)はスタート後にスリップしてしまい、大会連覇はならなかった。

 迎えた伊藤と倉の優勝決定戦は、女王を決めるに相応しいデッドヒートに。どちらも大きなミスなく、互角にゴールに迫っていく。わずかに先にゴールパッドを叩いたのは伊藤。この日2度目の8秒台となる8.993秒を計測し、9.157秒で自己ベストを更新した倉を振り切った。

 倉は敗れたものの、国内主要大会では初の表彰台となる2位。3位には野口との対決を制した野中が入った。安定した登りで好調ぶりを示した伊藤は、これで早くも今季2冠目。東京五輪出場に向け、2020年シーズンをこれ以上にない形でスタートさせた。

ビッグファイナルで、わずかの差で先にゴールする伊藤(左)。

<決勝リザルト>

1位:伊藤 ふたば(TEAM au)/8.993秒
2位:倉 菜々子(ウィルスタッフ)/9.157秒
3位:野中 生萌(XFLAG)/9.094秒
4位:野口 啓代(TEAM au)/9.704秒

※左から氏名、所属先、成績
※1・2位はビッグファイナル(1位決定戦)、3位はスモールファイナル(3位決定戦)の記録

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CREDITS

取材・文 編集部 / 写真 窪田亮

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