リード種目のジュニアカテゴリーを制した楢崎明智(中央)と3位に入った原田海

楢崎明智が2冠達成!西田秀聖も金、伊藤ふたばは銀/世界ユース選手権2018【リード/ジュニア&ユースA】

 8月15日、ロシア・モスクワで開催中の世界ユース選手権2018でユースA(2001、2002年生まれ)とジュニア(1999、2000年生まれ)のリード決勝が行われた。ユースAの男子では西田秀聖が初優勝し、小西桂が3位に。女子では伊藤ふたばが2位となった。ジュニアでは男子の楢崎明智がボルダリングに続く優勝を決め、原田海も3位となり、この日に日本勢は5つのメダルを獲得した。

 先に行われたユースA決勝。男子は西田と小西の2人が進出した。先頭の海外勢2人が18+と序盤で躓くと、3番手の今大会ボルダリング王者サム・アベズー(フランス)が35+と流れを変える高スコアを記録する。4番手に登場した小西は、レストを入れながら落ち着いた登りでアベズーの高度に迫り、スローパーで36を止めると37に右手を伸ばしたところでフォール。36+で暫定1位につけた。後続2人が小西の記録破れずに終えると、7番手のルカ・ポトカ(ポーランド)が完登を記録。優勝するには完登しかない状況に追い込まれた西田は、順調に高度を伸ばすと34地点で足場が定まらずもたついてしまう。しかし冷静に仕切り直すと見事に完登を遂げ、カウントバックの適用で準決勝1位通過していた西田がポトカを上回った。そして小西も前回出場2016年大会に続く表彰台となる銅メダルを獲得した。

 

ユースA男子表彰台。西田(中央)は16、17年の世界ユースでこの種目3位に終わっていたため、これが初の金メダルとなった。

 ユースA女子では予選2ルートを両完登していた伊藤ふたばが準決勝1位通過でファイナルへ参戦した。決勝では先頭のカミール・プージェ(フランス)が29+を記録すると、エリスカ・アダモフスカ(チェコ)が30+、サンドラ・レトナー(オーストリア)も30+で終え、30地点前後が鬼門となった。そこを突破したのが6番手に登るブルック・ラバトウ(アメリカ)。前回大会の銀メダリストは、順調に30地点まで到達すると一息ついて力強く高度を伸ばし、37+でフォールした。7番手には今年の欧州ユース選手権リード覇者のローラ・ロゴラ(イタリア)が登場したが、28地点のホールドを掴み損ねるミスで27+にとどまった。そして最後を登る伊藤は30地点を抜けたものの、32を保持しきれずに31+でフォール。落下直後には頭を抱え悔しさをみせた伊藤は、ラバトウに及ばなかったものの2位となり、今大会2つ目のメダルを手にした。

 

ユースA女子表彰台。予選、準決勝を首位通過していた伊藤ふたばだったが、決勝では両親が元世界王者であるブルック・ラバトウ(中央)に敗れた。

 続いて行われたジュニアは、男子は楢崎と原田の2人が決勝に進出。先頭のヤニック・フローエ(ドイツ)が35+といきなり高スコアを叩き出すと、4番手のヤコブ・コーンクニー(チェコ)が完登を記録した。6番手の楢崎は序盤からテンポよく登ると一気に高度をあげる。37地点まで登るとそこからランジでTOPを掴み、クイックドローにロープを通して見事に決勝ルートを攻略。楢崎の大胆なゴール取りに会場からは大きな歓声があがった。続く原田は銅メダルラインの36地点まで到達し、高度37にチャレンジしたところでフォール。36+で暫定3位につけると、最終のフィリップ・シェンク(イタリア)が33+で終えたため、楢崎はボルダリングに続いて2つ目の金メダルとなり、原田も2つ目の銅メダルを獲得した。

 森脇ほの佳が決勝に残ったジュニア女子。ファイナルでは森脇が途中のランジを難なく突破するも24+でフォールし、8位で終えた。優勝したヴィータ・ルーカン(スロベニア)は完登目前の39+を記録し、39のノルウェン・アーク(フランス)との接戦に競り勝った。

 15日を終え、今大会も残すはユースBのリードのみとなった。日本勢はエントリーした男子3人、女子2人が予選を突破している。昨年に続き今大会も連日にわたるメダル獲得で活躍をみせた若き日本代表。大会を良い形で締めくくれるよう、ユースBの選手たちの活躍に最後まで期待したい。

 

<リード・ユースA決勝>

【男子】
1位:西田 秀聖(15)/TOP ※準決勝1位
2位:ルカ・ポトカ(16/ポーランド)/TOP ※準決勝2位
3位:小西 桂(17)/36+
4位:アリステア・デュバル(16/フランス)/36
5位:アルベルト・ヒネス・ロペス(15/スペイン)/35+ ※準決勝3位
6位:サム・アベズー(17/フランス)/35+ ※準決勝6位
7位:ピーター・クリック(17/スロバキア)/18+ ※準決勝7位
8位:エネコ・カルテロ・クルス(17/スペイン)/18+ ※準決勝8位
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12位:伊藤 寛太朗(16)※準決勝進出
35位:伊勢 一真(16)

【女子】
1位:ブルック・ラバトウ(17/アメリカ)/37+
2位:伊藤 ふたば(16)/31+
3位:サンドラ・レトナー(17/オーストリア)/30+ ※準決勝6位
4位:エリスカ・アダモフスカ(17/チェコ)/30+ ※準決勝7位
5位:カミール・プージェ(15/フランス)/29+
6位:ローラ・ロゴラ(17/イタリア)/26+
7位:ゾエ・エグリ(16/スイス)/24+
8位:セリーナ・ショリベ(17/オーストリア)/24
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12位:菊地 咲希(15)※準決勝進出
12位:栗田 湖有(15)※準決勝進出

<リード・ジュニア決勝>

【男子】
1位:楢崎 明智(19)/TOP ※準決勝3位
2位:ヤコブ・コーンクニー(19/チェコ)/TOP ※準決勝5位
3位:原田 海(18)/36+
4位:ヤニック・フローエ(19/ドイツ)/35+
5位:イ・ミニョン(18/韓国)/34+
6位:フィリップ・シェンク(18/イタリア)/33+ ※準決勝1位
7位:マティアス・ポッシュ(19/オーストリア)/33+ ※準決勝6位
8位:ピエトロ・ビアジーニ(18/イタリア)/33+ ※準決勝7位
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13位:田中 修太(18)※準決勝進出
20位:今泉 結太(17)※準決勝進出

【女子】
1位:ヴィータ・ルーカン(17/スロベニア)/39+
2位:ノルウェン・アーク(18/フランス)/39
3位:ニーナ・アルソー(18/フランス)/35
4位:ヴィクトリア・メシコワ(17/ロシア)/31+
5位:ウルスカ・レプイシク(18/スロベニア)/29+ ※準決勝3位
6位:ミッシェル・フリガー(18/スイス)/29+ ※準決勝8位
7位:エレーナ・クラソフスカヤ(18/ロシア)/27+
8位:森脇 ほの佳(18)/24+
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13位:高田 こころ(19)※準決勝進出
22位:中村 真緒(18)※準決勝進出

※左から氏名、年齢、所属国、決勝成績

リザルト詳細は国際スポーツクライミング連盟/大会ページから
日本代表出場選手、決勝スケジュールなどはコチラから

CREDITS

篠幸彦 / 写真 JMSCA

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