昨年のボルダリングW杯八王子大会で決勝課題を登る野中生萌

いよいよ今週末!6月2・3日はボルダリングW杯2018第5戦 八王子大会が開催

 6月2・3日、エスフォルタアリーナ八王子(東京都・八王子市)にてボルダリングW杯2018の第5戦が行われる。八王子での開催は2年連続で、初めて設けた指定席チケットはほぼ完売。地元の大観衆の前で男女アベック優勝を目指す日本勢からは、男子21名、女子17名の計38名がエントリーした。

 今大会は後半戦に差し掛かる、シーズンの行方を左右しかねない大事な一戦。第4戦終了時の年間ランキングをおさらいすると、男子はスロベニアの27歳、イェルネイ・クルーダーが首位に立ち、56ポイント差で2位に楢崎智亜がつける。女子では野中が野口にわずか10ポイント差でトップに立っており、激しいデッドヒートが繰り広げられている。ここで大きな順位差が生じると、一気に年間王者への弾みがつくことになる。

 
 各大会男女上位3名の合計ポイントで決める国別ランキングでは、4年連続1位を獲得している日本がトップを独走。5年連続1位へと視界は良好だ。
 

ボルダリングW杯2018 国別ランキング

1位:日本/1463pts
2位:スロベニア/890pts
3位:フランス/558pts
4位:オーストリア/501pts
5位:ロシア/362pts

 
 ここからは大会のみどころを紹介する。女子ではやはり野口、野中による一騎打ちの戦いから目が離せない。中国で行われた第3戦、第4戦では、2年連続年間女王のショウナ・コクシー(イギリス)と、昨季年間2位のヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)が欠場したとはいえ、2人は次元の違う登りを披露し他を圧倒。2戦続けて野口、野中がワンツーフィニッシュを決めている。今大会はコクシーが復帰予定も、怪我からの調整明けで本調子とは言えないだけに、2人が地元の大観衆の前で熱い火花を散らすことは間違いないだろう。

 

第4戦・泰安大会で2戦連続でのワンツーフィニッシュを決めた野中(左)と野口(写真=窪田美和子/アフロ)

 
 男子では自国開催での日本人初優勝に期待がかかる。その筆頭候補には、昨年の八王子大会で2位に終わり悔し涙を流した楢崎智亜、第3戦で優勝し調子を上げてきた藤井快らが挙げられる。一方、強力な海外ライバル選手たちも虎視眈々と表彰台の中央を狙っている。ここまですべてファイナルに進出し、1度の優勝、2度の準優勝を決めている年間1位のクルーダーだが、彼が完登するたびに上げる雄叫びが八王子の会場に響き渡れば渡るほど、日本男子の優勝は難しくなってくるだろう。さらにクルーダーと同郷で今季2度表彰台に上がったグレゴール・ヴェゾニック、第4戦で番狂わせの優勝を決めたイスラエルのアレックス・ハザーノフといった新鋭たちに加え、昨季年間王者のチョン・ジョンウォン(韓国)、昨年の八王子大会優勝のアレクセイ・ルブツォフ(ロシア)など、多くの強豪選手たちが控え、女子に比べると優勝争いは混戦の様相を呈する。

第2戦・モスクワ大会で優勝した楢崎智亜(中央)ら日本人の自国開催初優勝に期待したいが、今季躍進を遂げたスロベニア勢のクルーダー(左)、ヴェゾニック(右)らが立ちはだかる。(写真=Ryu Voelkel/アフロ)

 
 注目したいのは、開催国枠で出場する日本人選手たち。昨年は石松大晟が見事にそのチャンスを活かし、決勝に進出。最終戦ミュンヘン大会行きの切符も掴むと、一気に表彰台まで駆け上がった。今大会には男女合わせて11名が開催国枠から出場する。ここから新星が現れる可能性は十分にあり、楽しみの一つとしたい。また楢崎智亜の弟、明智も日本山岳・スポーツクライミング協会(JMSCA)の推薦で今季のW杯に初出場する。2月の国内一を決めるボルダリングジャパンカップでは直前の怪我によるリタイヤのために代表入りを逃しているだけに、この大会には期するものがあるはずだ。

 なお、今大会は併設するエスフォルタアリーナ・サブアリーナで「クライミング・フェスティバル」が実施される。大型スクリーンでのパブリックビューイングやクライミング体験会、クライミング用品の展示即売会が行なわれ、観戦チケットがなくても入場可能となっている。

 国内外のトップ選手たちは一体どんな登りを、どんなドラマを見せてくれるのだろうか。今週末が今から楽しみだ。

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昨年の八王子大会では日本男女4名が表彰台に登ったが、ともに自国優勝を阻まれた。

 

ボルダリングW杯2018第5戦 八王子大会


 

会場

エスフォルタアリーナ八王子
住所:東京都八王子市狭間町1453-1
TEL:042-662-4880
アクセス:京王線「狭間駅」より徒歩1分

スケジュール

6月2日(土)
女子予選/09:00 ~ 12:40
男子予選/14:40 ~ 19:15
6月3日(日)
男女準決勝/09:00 ~ 11:15
女子決勝/14:30 ~ 15:50
男子決勝/16:05 ~ 17:25

※スケジュールは予告なく変更される場合がございます。予めご了承ください。

放送

NHK BS1
男女決勝:6/3(日)14:00 ~ 17:50 ※生中継
詳細はコチラから

NHK BS1 マルチ
男女決勝:6/3(日)17:50 ~ 18:00

スカイ・A
男子:6/16(土)18:00~19:00 ・ 6/19(火)19:00~20:00
女子:6/17(日)18:00~19:00 ・ 6/21(木)19:00~20:00
詳細はコチラから

YouTube
女子予選:6/2(土)8:55 ~ <JMSCA 公式チャンネル> ※生中継
男子予選:6/2(土)14:35 ~ <JMSCA 公式チャンネル> ※生中継

 

日本代表 出場予定選手

<男子>
楢崎 智亜(21)
藤井 快(25)
原田 海(19)
緒方 良行(20)
土肥 圭太(17)
渡部 桂太(24)
杉本 怜(26)
石松 大晟(21)
村井 隆一(23)
藤脇 祐二(22)
高田 知尭(23)
堀 創(28)
波田 悠貴(21)
渡邉 海人(21)
山内 誠(23)※開催国枠
亀山 凌平(21)※開催国枠
日比野 良祐(19)※開催国枠、W杯初出場
名嶋 祐樹(20)※開催国枠、W杯初出場
北江 優弥(20)※開催国枠
樋口 純裕(25)※開催国枠
楢崎 明智(19)

<女子>
野口 啓代(29)
伊藤 ふたば(16)
野中 生萌(21)
小武 芽生(21)
尾上 彩(22)
加島 智子(35)
中村 真緒(18)
倉 菜々子(17)
菊地 咲希(15)
杉村 紗恵子(25)
番場 香月(19)
金子 桃華(18)
坂本 朱里(26)※開催国枠
小田 桃花(24)※開催国枠
木下 茜(19)※開催国枠、W杯初出場
廣重 幸紀(22)※開催国枠、W杯初出場
小島 果琳(16)※開催国枠、W杯初出場

※左から氏名、年齢(大会初日時点)

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大会特設サイト

CREDITS

編集部 / 写真 牧野慎吾

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